無料でネットからの来店を増やす方法

「またリーダビリティがないってよ」

一人で呟く水曜日の夜。

 

そう、私は10月からライティング・ゼミ平日コースを受講している。

受講の目的はコンテンツ作成に活かすためだ。

 

実は私自身がコンテンツを作成することはほとんどない。

顧客がコンテンツを作るときにアドバイスを送ることがメインである。

 

SEO(検索エンジン最適化)のコンサルティングや、ネット広告の効果を高めるためにランディングページ(広告から訪れる最初のページ)の作成などを支援している。

 

これらは当然費用がかかる。

私もコンサルフィーをもらうし、広告を出せば広告費用がかかる。

ウェブサイトを作れば制作費用がかかる。

これらは顧客が投資ととらえればポジティブだが、費用と考えればネガティブになる。

 

しかし、ウェブサイトを作る際に目の前しか見えない顧客や制作会社が多いのが事実だ。

 

目の前とは「ウェブサイトのことしか考えない」ということ。

 

「ウェブサイト必要ですか?」

これが私が顧客に尋ねることだ。

 

私の職業はデジタルマーケティングのコンサルだから驚く人もいる。

ウェブ制作も自社でやっているので、当然ながらウェブ制作の仕事は取りたい。

 

しかし、顧客も制作会社も目の前だけではだめだ。

そもそも何故お客さんがウェブサイトに来るの考えればこの質問の意味はわかる。

 

本コラムでは、ウェブサイトを運営する企業を「顧客」、その企業に何か依頼しお金を払う人を「お客さん」と呼ぶことにする。

 

お客さんは別にウェブサイトを見たいわけじゃないし、いろいろなメディアと接点がある。

 

例えば、FacebookやTwitterなどのSNS、食べログやぐるなびのような企業の外部にあるウェブサイト、それに看板やチラシなど非デジタルの接点だってある。

そして友人や家族、同僚の声、つまり口コミもあるわけだ。



こういった様々な手段を用いてお客さんは必要なものを探している。

これらをトータルで考えないでウェブサイトを作っても何の効果もない。

田んぼの真ん中にどんなに立派なお店を立てても人は来ないし、観光地で日本語しか話せない店員しかいないお店は不利なのだ。



ウェブサイトをしっかり作ることは大切だが、それ以外にも目を配らなければならない。



ここで勘のいい人はこのコラムのタイトルを思い出すだろう。

なるほど食べログは無料だからそれを使えばいいというのかと。

 

それも実は違う。飲食店が食べログを活用しないのは論外だが、あれも有料の契約をしないと有効に使えない。

それに食べログしか情報発信源がないと予約時にお金がかかることがある。

自社のウェブサイトがないといけない。



なるほど。ではFacebookページなどSNSを活用すればいいということかと思う人は少し勘がいい。

しかし、そこにも課題がある。

Facebookで情報を発信できる相手はFacebook国に住んでいる人だけだ。

 

デジタルを活用するお客さんは一様ではない。

Facebook国、Twitter国、Instagram国、Line国、Yahoo!国、amazon国、楽天国、Google国など様々な国家がネット上には存在し、多重国籍を持つことが可能だ。

 

これら全てに網を張らないと取り逃すことになる。

 

SNSはコストは無料でも使えるが、運営に手間もかかる。

もちろんやった方がいいが全部カバーするのは難しい。



それにウェブサイトにしてもSNSにしても外部のサービスにしてもリーダビリティが大事で、その素質を持ってコンテンツを作成したり、投稿しなければリストも作れないし集客もできない。

本当にリーダビリティは大事であり、全てのコンテンツ・投稿はサービスと思わなければいけない。

書くことはサービスなのだ。

 

ではこういうものはあるんだろうか?

無料で、運営の手間が少なく、それほどリーダビリティもいらないもので効果があるもの。

 

それは存在する。おそらく最大国家であり、どの国に属する人も国籍を置いている国。

そうGoogle国だ。

 

もし事業主の方がこのコラムを見るとため息が出るだろう。

GoogleはSEOが大変だし、広告も費用がかかる。

そんなことはわかっていると。

 

しかしGoogleのサイトを見てほしい。

そしてみなさんが何かお店や施設に行く際にやっている行動を思い出してほしい。

PCでもスマフォでもやっていること。

 

それは地図だ。

Googleマップである。

 

「すすきの 居酒屋」と検索した人が行く先はずらっと並ぶ広告やその下のコンテンツだろうか?

それよりもそこに出る地図に行かないか?

地図アプリで探す人もいるだろう。

その地図には「すすきの居酒屋」が地図上に配置されている。

そして気になったお店をクリックすると、所在地や説明文、評価、写真などが出る。



そう、このGoogleマップが無料でネットからの問い合わせを増やす方法である。

 

なんだ、じゃあもう情報があるからいいやと思った方。

このGoogleマップには落とし穴があるので注意点を3つ紹介する。

 

まずオーナー登録をしているか?

自店舗を見ているときに「オーナーですか?」と聞かれている場合はまずい。

オーナー登録をしていないので編集範囲が限られる。

オーナー登録をしよう。手間はかかるが最初だけだ。

 

次にそこに掲載されているウェブサイトや電話番号を確認しよう。

そのウェブサイトは自社のウェブサイトか?

電話番号はかけてほしい番号か?

 

よくわからずに外部に委託していた結果、記載のウェブサイトがアフィリエイトサイトになっていることがある。食べログも契約によっては成功報酬だ。

予約すると課金される契約の場合、Googleマップから食べログに誘導していては課金が増えるだけだ。自社サイトにしっかり誘導しよう。

 

電話番号も使用しているサービス用の場合がある。

歯科で最近話題になったが、「集患一人あたり〇円」という電話予約の成功報酬サービスがある。

そこの電話番号が記載されている場合があるのだ。

この場合、ここからの電話が全部課金されてしまう。

 

3つに営業時間を登録しているか?

営業時間を登録していないと毎日「時間外」表示が出てしまう。

もしかすると来店を検討していたお客さんが休業日と考え離れている可能性がある。

 

ここまでは最低限やらないといけないこと。

 

さらにGoogleインサイドビューという内観の360度写真をアップしたり、様々な写真をアップすることで効果はあがりやすい。

 

但しやらせは禁止。お客さんにGoogleマップにレビューしたら特典など促す施策は厳禁だ。

ばれるとペナルティをくらう。

 

ここまで読んでやっていないことがあった方はすぐにやってみよう。

 

くれぐれも外部の会社にオーナー権限を与えないことだけは守ってください。

 

以上。