資格の効用

私は一般社団法人ウェブ解析士協会の理事を務めていて、カリキュラム作成にも関わっています。

もちろん、ウェブ解析士マスターの資格も保持しています。

 

他にもITコーディネータも取得していますし、過去には一般旅行業務取扱主任者(現:総合旅行業務取扱主任者)や宅地建物取引主任者(現:宅地建物取引士)を取得したこともあります。

 

よく聞かれる質問で「資格なんていらないでしょ」「資格団体は資格商法でしょ」というのがありますが、この二つは間違っています。

 

まず後者から回答すると、資格団体は収益をあげないと成り立ちません。

そして資格運営は簡単ではなく、そこに関わる人はそれなりの給料を得ます。

そして、カリキュラムの改定や会員サポートなどを行う以上、ある程度の売り上げが必要で、それを試験費用や会費で賄います。

一般社団法人などの社団法人は配当や利益分配は禁止されていますが、「営利組織」です。

暴利をむさぼらない限り、売上・利益は必要なのです。

 

次に、資格をいるかどうかですが、このような質問をする人は「資格を持っていない」人が多いです。

 

ですので、「資格=その名前で仕事を取る(もしくは転職する)」という理解をしている方が多いです。

 

資格というのはそういうものではありません。

 

資格の効用は3つだと私は考えています。

1.資格取得という目標を持ち学習することによる得られた知識と証明(合格)

2.資格を維持することで得られる知識

3.同じ資格仲間という人脈

 

特にこの人脈が効用の最たるものと思います。

資格を持っている人はその資格のことを理解していますので、良くも悪くも期待値を持ちます。

 

ですから、ウェブ解析士がいる会社ではウェブ解析士は採用されやすいし、

発注する際にもウェブ解析士はウェブ解析士に発注することが多くなります。

 

また、どの資格保持者も万能ではなく苦手分野があります。

そこを仲間と協力し仕事をしていこうと考える際に、

ある程度共通の言葉が必要です。

ウェブ解析士やITコーディネータ仲間と話しているとその点が非常に楽で仕事のやり取りをしやすいです。

 

ですので、資格を取ろうと思う際は、「どういう仲間を増やしたいか」で決めるのがいいと思います。

 

最近増えてきた質問は

・会社でウェブ解析士を雇おうと思いますが、どうでしょうか?

・ウェブ解析士を採用したいのですが、どういう選考をすればいいですか?

・社内にウェブ解析士を増やしたいので学習方法の相談に乗ってください

・ITコーディネータ紹介してください

というものです。

 

ウェブ解析士の採用ニーズは最近高まっていて、

私も日々相談が来ます。

 

私が言うのもなんですが、みなさんステップアップ転職をしていて、「給料あがったんだろうな」ということが多いです。

 

それと、資格は合格すると、「せっかく合格したのだから活かそう」と思うようになり、それが更なる向上心を産むと思います。

 

「既にその分野のプロで顔も広い」人は資格不要だと思いますが、

そうでない人に資格取得は大変お勧めです。

 

もう一つ最後に。

資格のメリットは「言い訳ができない」ことです。

 

つまり不合格になったら「おれはできる」とは言えなくなります。

そのため、一生懸命勉強し、知識が増えるのです。